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【伝説の歌姫 ちあきなおみの言葉】糊の代わりに自分の…ひどいファンレターも「無理ないかも」

  • 芸能
2018.02.13

★(2)

 ちあきなおみの「唇」を取材したのは、まだ東京・内幸町にあったNHK東京放送会館の楽屋だった。わたしは少し躊躇(ちゅうちょ)しながら、思い切って企画意図を説明すると「たった今、赤ん坊を食べてきた…」と笑った。

 1970年夏、23歳の彼女は魅力的だった。「ハスキーで艶っぽい歌手」は、自らの唇を「赤ん坊を食べてきた」と表現。これは歌手イメージにかなった「名言」だと思った。

 ふたえの大きな瞳、印象的な右ほほのホクロ、そしてやや肉厚な唇には真っ赤なルージュが施されていたから、まるでバラが咲き誇ったようであった。

 デビューから2曲でファンに与えた妖艶(ようえん)なイメージは、早くも定着していた。私もイメージ通りの歌手と感じた。のちに夫の郷えい治に先立たれ、以来、無期限の芸能活動を休止することになる「貞節でいちずな女性」の顔はそこにはなかった。

 さらに、ちあきの「エロス」を見せつけられる。インタビューの途中で男性のマネジャーが私の耳元で「ひどいファンレターが来るんです。許せない。見てくれませんか」と言って、別室に招いた。その手紙はひどく生臭かった。

 「封筒を閉じる糊の代わりに、自分のザーメンを塗っているんです」とマネジャーは顔をしかめる。ひどすぎるいたずらだし、私は「エスカレートすると危険。警察に届けたほうがいい」と勧めた。当時、こんな異常者がかなりいたし、ちあきより4つ年上の私も胸中では不遜にも「これだけエロい歌手。無理ないかも…」と思ったほどだ。

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