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加計問題、本質は参入めぐる闘争 柳瀬氏面会は獣医師会対策(産経新聞)

  • 社会
2018.05.15
 学校法人「加計学園」の獣医学部新設問題で、柳瀬唯夫元首相秘書官が学園関係者と首相官邸で計3回会っていたという平成27年4月前後は、新設に反対する日本獣医師会が閣僚らに猛烈なロビー活動を展開していた時期と重なる。学園側による柳瀬氏らへの面会要請は、活発化した獣医師会の動きへの対抗策だったとみるのが自然だ。

 問題の本質は、獣医学部新設を目指す「愛媛県、今治市、加計学園、内閣府」と、新規参入を阻む「日本獣医師会、文部科学省」による権力闘争である。

 何しろ獣医師会の会議録に、関連政治団体「日本獣医師政治連盟」の北村直人委員長が、衆院議員当選同期の石破茂地方創生担当相(当時)に複数回面会し、働きかけていた様子が詳細に記されているのだ。

 会議録によると26年10月3日、国家戦略特区での獣医学部新設を目指していた新潟市について、北村氏は「石破大臣にお会いし」「本件が特区になじまないことを申し上げた」とされる。27年6月22日には、北村氏はこう述べている。  「蔵内(勇夫獣医師会)会長は麻生(太郎)財務大臣、下村(博文)文部科学大臣へ、担当大臣である石破大臣へは私が折衝を続けている」「(獣医学部新設に)一つ大きな壁を作っていただいている状況である」

 その後、27年6月30日に安倍晋三内閣は獣医学部新設に関わる厳しい4条件、いわゆる「石破4条件」を閣議決定した。9月10日の獣医師会会議で北村氏は、石破氏が「誰がどのような形でも現実的に参入は困難という文言にした」と述べたと紹介している。

 石破氏は発言を否定するものの、獣医師会が石破氏との面会が奏功したと認識していたのは間違いない。逆に柳瀬氏との面会や「首相の意向」は、さして役に立たなかったことになる。

 その柳瀬氏の「首相に面会を報告しなかった」との証言が疑問視されているが、ならば安倍内閣の閣僚で、獣医師会から100万円の政治献金を受けたことがある石破氏は、北村氏との面会をいちいち首相に報告していたのか。なぜ加計学園よりはるかに大々的な獣医師会による働きかけは、一切問われないのか。

 同じく獣医師会から100万円の政治献金を受けた国民民主党の玉木雄一郎共同代表は14日の衆院予算委員会で、官僚が首相を守るために仕事をしていると決めつけてこう主張した。

 「優秀な秘書官をはじめとした官僚が、悪知恵をめぐらせているのではないか。本来もっと天下国家のことに使うべき頭を、そんなことに使っている」

 優秀なはずの野党議員も、もっと日本のためになる違う頭の使い方があるのではないか。(沢田大典)
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