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リストラの5万人。選ばれた6000人。違いは「ラクして速い」仕事術(ITmedia ビジネスオンライン)

  • 経済
2018.05.17
※この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。

 私は、マーサー、アクセンチュアなど世界的な外資系大手のコンサルティング会社で24年以上、人事のコンサルティングをしてきました。一貫して行ってきたのは「人の目利き」で、5万人のリストラと6000人以上のリーダーとその予備軍の選抜と育成を行いました。

 リストラされる人と選ばれる人の働き方で一番の違いは何か。

 リストラされる人は「真面目で一生懸命。努力しても普通かそれ以下の成果でつらいだけ」。選ばれる人は「ラクして速く仕事をして成果をだし、評価され、楽しんでいる」ということです。真面目にコツコツ一生懸命やる人は「いい人」とほめられても、評価されません。課長にもなれません。途中で体調を崩すか、永遠に平社員です。

 実際に活躍しているのは、眉間にシワを寄せて一生懸命働く人ではなく、涼しい顔でサクサク仕事を進めている人です。結論を言うと、努力はいりません。ラクに速く仕事をする方が、結果が出ます。さらに人生の選択肢も増えるのです。

 この事実はごく一部の優秀な人しか知りません。その人は黙っているので広まらないのです。これは、国内外600社以上のコンサルティングの現場で、例外は一つもありませんでした。

●1秒でも仕事を速く終わらせ、ムダな努力は全て排除しよう

 誤解されやすいので最初に定義しますが、「ラクをする」とは「手抜きをする」ことではありません。力の「入れ所」と「抜き所」を押さえ、ムダな仕事を減らすことです。「ラク」とは、力の入れ所と抜き所を押さえ、ムダな仕事を減らすこと。「速く」とは、1秒でも早く仕事を終わらせること。力の入れ所と抜き所を押さえ、最速で仕事を進めるやり方を「ラクして速い」と定義します。

 ここで盲点があります。実は個人の作業スピードをどれだけ上げても、生産性は上がらないのです。ショートカットや辞書登録で効率的に入力しても、朝、早起きして誰もいないときに出社して作業しても、言われた通り、素直にすぐ行動しても、方眼ノートやToDOリストを活用しても、やり直しになったり、むちゃぶりされたり、上司や先輩の指示が悪かったりすれば、1ミリも意味がないのです。

 そう、自分の作業時間を速めるよりも、上司、関係部署、取引先といった他者とのやりとりの中で生産性は決まるのです。

 早速1つ紹介しましょう。

●仕事が速い人は、「短い打ち合わせ」をたくさん行う

 上司や取引先から頼まれた仕事は「一発OK」をもらいたいものです。しかし、こちらが苦手と感じる相手に限って「指示した内容と違う」「データの分析が甘い」「そもそも論だけど」と、やり直しが多くなりがちです。やり直しは、生産性とモチベーションを一気に下げます。ではどうすればいいか。

 実は簡単。確認やチェックの回数を増やせばいいのです。

 苦手な相手ほど「なるべく話したくない」「打ち合わせは1回で済ませたい」と、避けたい気持ちになるものです。しかし、1回の長いミーティングでは一度ひっくり返されたら全部やり直しです。それよりも、1回のミーティング時間を短くし、その分回数を増やすといいのです。短い打ち合わせをたくさん行う方が最終的に効率よくにOKをもらえます。

 1時間のミーティングで1発OKをもらうことを狙うよりも、5~6分の短い打ち合わせを10回行うイメージです。

 確認回数を増やすと、「この前言っただろう。何回言えば分かるんだ!」と「仕事ができないヤツ」と思われないかが心配になるでしょう。ご安心ください。どんな上司、取引先も「私のことを大切な存在と見てくれているか」と、常に不安に思っているので、確認されると逆にうれしいのです。

 「進捗(しんちょく)状況を知らせ、安心させてほしい。大事な存在だと思ってほしい」という感覚は、リストラされるビジネスパーソンだけでなく、優秀な将来の幹部候補でも、部下や取引先に対し共通していました。

 だから、苦手意識があってもなくても、距離を置いたり、報告を怠ったりすると、「自分のことを大事な存在と思っていないのでは?」と疑いの芽が出てくるものです。その芽は徐々に、あなたが「ダメなヤツ」という認識にすり替わっていくので危険です。

 逆に、どんな小さなことでも報告や確認を怠らない人は、「私を大事な存在と認めてくれている」と、信頼感が高まるのでやったもの勝ちなのです。

 短い打ち合わせは10回もかからないうちにOKとなるものです。トータルのミーティング時間も減ります。さらに相手からは「すぐ確認してくれるので、信頼できる。かわいいヤツだ」と評価も上がるのでお得です。短い打ち合わせの切り出し方にはコツがあります。「指示通りにしましたが、これでいいでしょうか?」と、ミスがあれば相手が悪いという印象を与えてはいけません。

●「確認ですが」と言えば誰も嫌な顔をしない

 切り出しには、「1つ確認ですが」という言葉が便利です。これなら、理解の行き違いがあったときでも、誰かの責任を問われることはありません。「確認」なので、違っていれば修正すれば大丈夫です。

 誰かの責任の話になると、言った、言わなかったなど、不毛なやりとりで時間がとられます。モチベーションも落ちます。「確認」なら、作業の話に集中できるので打ち合わせも効率的になります。

 確認は、1つでも重要な箇所が出たらすぐやりましょう。

 複数の確認点が出てからだと、それまでの作業がムダになります。「間違っているのにムダに作業した使えないヤツ」と悪いレッテルを貼られたら損です。相談を受ける相手の立場で考えると、たくさん確認事項があると、対応がおっくうになるものです。確認点は多くとも3つ以内にとどめましょう

●最後に

 仕事を1秒でも早く完結させるためには、結果につながらないムダな努力を全て排除する必要があります。本書『「ラクして速い」が一番すごい』は、誰でもすぐできる仕事のコツを56項目解説しています。ムダな努力は次の5パターンに分類でき、各章として解説しています。

(1)一生懸命頑張るけれども、やり直しが多い→1章:一発で決める

(2)全てに全力投球で、疲れ果てる→2章:スパッと割り切る

(3)責任感を持ちすぎて、仕事を抱えすぎる→3章:抱え込まない

(4)根回しに労力と時間をかけすぎ、疲弊する→4章:組織の「壁」を利用する

(5)上司の指示通りにやるが、結果が伴わない→5章:自分で「できる」ようになる

 この本を活用すれば、結果につながらないムダな努力を排除できます。ちょっとしたアプローチの違いで、あなたの仕事だけでなく、周囲の人間の生産性も向上させることが簡単に誰でもできるようになります。

 実は、この本で解説する仕事術を実践すると、自然とあなたのパーソナルブランディングやキャリアアップにつながります。力の「入れ所」を解説した本はありますが、力の「抜き所」を教える本はあまりありません。最初から読んでもいいですし、気になるところからペラペラめくって読んでも分かるように書きました。

 効率的な仕事、充実した私生活、人生の多様な選択肢。あなたが、これら全てを手に入れることを約束します。ぜひ、本書を読み進めてみてください。

(松本利明)
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